経営方針
「挑戦する個人・企業を応援し、すべてのステークホルダーと感動体験を共有し、より良い世界を創造する」ことを企業理念に掲げ、‘Stride with Challengers(挑戦者達と共に闊歩する)’というコーポレートスローガンを合言葉に、子会社9社及び関連会社1社から構成される当社グループでは不動産、ホテル、投資の3事業を主軸として、企業活動を展開しております。
不動産事業は「豊かな居住空間の実現」を、ホテル事業は「地方創生・地域活性化」を、投資事業は「アジアの投資家・スタートアップとの連携」を重要テーマに掲げ、また親会社である当社が日本とアジアをつなぐゲートウェイとしての役割を担いながら、これら3つの事業領域のシナジーをより高めてまいります。さらに当社グループでは、事業を通じてスポーツ、アート、日本の伝統文化の発展を支援することで、経済だけでなく社会の活性化にも寄与していく所存であります。
他方で、2030年に向けた「持続可能な開発目標」や、サステナブルな循環型社会への変容に対して、企業として責任ある役割を果たすことが重要になっている現状を踏まえ、不確実で変化が早い時代において、柔軟かつ能動的に適応できる人材の育成や外部人材との連携を強化することで、既存事業のさらなる価値向上と新規事業の創出に努め、今後も上記企業理念を体現できるよう研鑽してまいります。
当社は、これまで投資会社としての立ち位置で投資先企業のバリューアップに取り組んでまいりましたが、不動産、ホテル、投資事業の成長を受け、これら3事業を軸とした事業会社へと、当社グループの再定義を行なう判断をいたしました。これにより、当社では経営の選択と集中を進めつつ、新たな投資先に関しては、既存事業とのシナジーを一つの判断軸としてまいります。
事業戦略
不動産事業における主力事業であるレジデンス事業では、これまで「豊かな居住空間の実現」をテーマに、居住用賃貸物件の管理戸数を着実に積み上げ、安定した収益基盤の強化に努めてまいりましたが、サービスラインナップの一層の拡充を図るために家賃保証事業を拡大させていくとともに、不動産賃貸管理のノウハウを最大限活かすために自社保有物件の取得を進めてまいります。一方で、不動産売買事業については、当社グループの強みであるレジデンス事業へ経営資源を集中させるために、今後は注力しない方針であります。
ホテル事業は、「地方創生・地域活性化」の拠点となるような空間づくりを、成田ゲートウェイホテル、倉敷ロイヤルアートホテルの両ホテルにおいて進めておりますが、将来的なグループ化を見据え、ここに第3の拠点として、石川県加賀市にあるホテルアローレへの業務支援をスタートさせました。成田ゲートウェイホテルにおいては自社運営への切り替えによる運営コストの見直しと収益性改善、倉敷ロイヤルアートホテルにおいては倉敷エリアの集客力の向上とアート事業の収益化、ホテルアローレにおいては業務支援とグループ化へ向けたプロセスが、当面の注力すべき課題となっております。
投資事業は、数年間に亘る南・東南アジアへの投資などを通じて、ファンド運営のノウハウの蓄積、海外投資家とのネットワークの構築を積極的に進めてまいりました。現在、南・東南アジアのスタートアップをターゲットとしたファンド設立を準備しておりますが、今後は当事業の収益源を投資リターンからファンド運営による手数料収入へと徐々に転換し、安定的な収益確保を目指します。さらに、国内の不動産、ホテルなどへのインバウンド投資の需要も旺盛ですので、当社グループがそのファシリテートを担い、主力事業である不動産、ホテルとのシナジーを得、ひいては日本の伝統文化の活性化に貢献してまいります。